2011年7月1日金曜日

ピックアップカバー 1

私が、業界に入った頃お世話になった会社は輸出向け普及品のピックアップを製造していた。
そのころ、時代はエレキギター自体に高品質を求めるようになってきていた。
当然、ピックアップにも要求されるようになり、できなければ注文自体減ってゆく。
そんな時期に私は首を突っ込んだ。で、納品先からはオタクのは「音が悪い」と言われて始まったピックアップ人生。
はじめは、何が良くて、何が悪いのかが分からない。
そうこうしているうちに、本物のレスポールカスタムをしばらく貸してもらえる機会が訪れた。
これを、輸出用レスポールもどき+ウチのピックアップ装着ギターと比べたら・・・アナタ全然違うじゃん。
お〜っこれが、本物の音、弾き心地!
理解!!
そこから、本格的にピックアップを改良することになったのでした。
で、まずNGだったのが高音のヌケ。金属カバーを外したときと被せた場合の音質差が大きく全く話にならない。
そこで、ギブソン・ピックアップを入手。
当時、社長のツテで金属材料を分析してくれる会社に成分分析を依頼。
それまで、カバーの材料は真鍮を使っていた。
そして分析結果から分かったのは本家は【洋白(ニッケル、銅、亜鉛合金)】を使ってるということ。
その成分表を元に、日本で相当する材料を入手。
これでサンプルを作ってもらい音出ししてみると、みごとにヌケが良くなってるじゃん。やったねっ。
 

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